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法政大学のサテライトキャンパス戦略。 [大学経営]

毎日新聞 しずおか県WEB版より

http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090523ddlk22100070000c.html

教育・しずおか:静岡に法政大が社会人向け大学院 サテライトキャンパス開講 /静岡

 ◇県内初進出、全国有数の産業県

 経営や地域政策を学べる法政大学大学院静岡サテライトキャンパスが4月、静岡市葵区御幸町の市産学交流センターに開講した。少子化を背景に、東京や大阪などの大都市では社会人向けの大学院サテライトキャンパスが増えている。ただ、地方で開くのは珍しいといい、静岡では県外の大学が参入するのは今回が初めて。浜松市でも東京や京都の大学の誘致に向けた取り組みが始まるなど動きが活発化している。【望月和美】

 法政大が開講したのは経営戦略を学ぶ「IM(イノベーション・マネジメント)研究科」と、まちづくりや政策を学ぶ「政策創造研究科」の2コース。平日は夜間に授業を行うなど社会人にも門戸を開いた。

 場所もJR静岡駅から徒歩圏内で、平日は午後6時半~9時40分まで、東京・市ケ谷キャンパスとテレビ会議システムでつないだ遠隔授業や、対面授業を行う。

 掛川市の自動車部品会社に勤めながら通学するIM研究科の近藤雅裕さん(33)。「業界に縛られない新事業を興したい」と入学した。「すぐに役立つ経営学を」と、ビジネススクールに興味はあったが、東京都内にある社会人向けの大学院に平日通うのは難しかった。「通学にも便利で、自分で学費を払っていることもあるかもしれないが、意欲的な人が多く刺激になる」と話す。

 土曜は市ケ谷キャンパスで必修科目の授業が行われ、通学費用については年間30万円を奨学金で補えるなど手厚い。今年度は2科で各5人程度を募集したところ、各10人が受験。このうち企業経営者や県、市の職員など19人が合格した。年齢層も20~70代まで幅広く、沼津市や浜松市から通う人もいる。

 法政大としては地方では初めて開くキャンパス。担当者は「東京のサテライトキャンパス市場は飽和状態。静岡は東京へのアクセスも良く、全国有数の産業県でニーズがある」と、初進出地に静岡を選んだ理由を挙げる。今後、他都市にも展開できるか、見極めるという。

 学費は政策創造研究科が102万円、IM研究科が116万円(ともに1年次)で、安いとはいえない。だが、静岡サテライトキャンパス長の坂本光司教授は「定員割れの大学院も多いため反応は冷ややか、とも思ったが、違った。実践的な授業が求められていると感じる」と期待する。地方に新たな拠点を置くことで、大学を広報する効果も見込む。

 問い合わせは法政大大学院静岡サテライトキャンパス(054・255・7287)。

 ◇浜松でも誘致の動き 静岡大と県立大、「連合大学院」構想も

 製造業が集まる浜松市でも浜松商工会議所を中心に、大学のサテライトキャンパス誘致の動きが出てきた。

 現在、立命館大、慶応大、早稲田大、東京工業大などに打診している。製造業に従事する地元の人材育成を目指し、理工系のビジネススクールや研究所の誘致を視野に、今年度中にも正式に大学側に要請する方針だ。

 県内では他にも、静岡大と静岡県立大が共同で一つの大学院をつくる「静岡連合大学院」構想もある。アジア圏からの留学生が語学や経営の知識を学び、県内企業の人材として活躍することを目指す「国際経営」と、県内の課題を研究して経営や行政の実務家を育てる「公共経営」の2分野。私大では静岡産業大も参加を予定する。各大学の教員陣を共有することで、カリキュラムを充実させたい考えで、早ければ11年4月の開設を予定している。


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